写真展スケジュール

PORTFOLO EXHIBITION KOREA-JAPAN
12月14日(月)〜26日(土)

『二つの街を彷徨う24人の眼』
三橋純(jun mitsuhashi・写真家/横浜美術短期大学)

ソウル"文来洞"と新宿"ゴールデン街"二つの街を横断し 『PORTFOLIO EXHIBITION』が行われている。24人の写真家 の作品がポートフォリオとなって再編され、 二つの街に姿を現した。

24人の目は、国境と言語を越え、明からさまに現代とぶつかり合っている。 こうして写真家と時代の衝突から発した火花を、この二つの街がまた紡ごうと、大きく息を吸い始めている。 時代のニーズと解け合い変容し続けているこの二極の街には、そういった共通の生命力がある。

文来洞は1970年代から鉄鋼加工の街として、現在のソウルの形成発展に大きく貢献し経済成長した街である。 しかし90年代に入る頃からその流れも変わり、一度沈静化したかとかと思われた街の光は、芸術文化の街として再生をしている。

東京新宿ゴールデン街もまた日本の戦後動乱を地下から支え、政治的文化的基軸によって若者達と共に、日本の前衛思想・前衛表現を支えてきた。

この二つの街は、90年代以降若い世代によって脱皮を繰り返し、新たなステージへと昇華させ新しい社交の場・文化交流の場としてエネルギーに満ちている。

分来洞には今でも、かつての小規模鉄材工場の軒が街に連なり、家屋や土地に重苦しい鉄の匂いや労働者の汗や息が染み込んでいる。

また同じようにゴールデン街にも、闇市で尽きることのなかった欲望や権力そして思想や闘争、男と女の吐息が染み込んでいるのである。

この“痕跡”と“気配”を携えた二つの街に、虚構と現実を孕(はら)み自己と外界の深淵を彷徨う24人の写真家たちが、自らの断片を添えている。

そのポートフォリオ群はおぞましい程に人や街、そして時代が曝け出されており、剥き出しとなったその写真たちは、 いま一度街へ、いま一度光景へ戻ろうとしているかのように見える。

[ソウル"文来洞"での展示模様]