展示スケジュール

『タデウシュ カントール生誕100年特別講義と写真展』

2015年4月6日(月)〜5月2日(土)
※展示会機はGWの連休に重なりますが日曜以外の祭日は営業

タデウシュ・カントール生誕100年記念講義
「20世紀劇場―歴史としての芸術と世界」(鴻英良)

2015年4月6日(月) 20:00〜
2015年5月2日(月) 20:00〜

■鴻英良氏からのメッセージ

演劇や芸術活動にとって20世紀とはどういう時代であったのか。21世紀に入って歴史が新たな局面を迎えようとしているときに、われわれはそのことを考え、21世紀への指針としなければならない。
私はここでポーランドが生んだ世界的な演出家で重要な美術家でもあるタデウシュ・カントールの活動に焦点を当て、革命と戦争の時代と言われる20世紀における芸術のあり方について、歴史的文脈の中で話そうと思う。
「第一次世界大戦の最中に私は生まれ、第二次世界大戦の最中に私は芸術家になった。」
このように語っているカントールの作品には戦争の刻印が色濃く残されている。それは悪夢のようなものである。そして悪夢の本質は絶え間なく回帰してくることなのだ。だが、カントールにあってそれは甘美な陶酔のようにも訪れる。その逆説的な魅力と問題性について、具体的な作品を紹介しつつ語りたいと思う。
ところで、それらの作品の膨大な写真記録を私はカントールから贈られ、いまも所持し ている。それらを開示しながら、私は今回のレクチャーを行うつもりである。
ちなみに、講演初日の4月6日はカントールの誕生日である。

■鴻英良略歴
おおとり ひでなが、演劇批評家、世界演劇祭ラオコオン(カンプナーゲル、ハンブルグ)芸術監督、京都造形芸術大学舞台芸術研究センター副所長、ウォーカー・アート・センター(ミネアポリス)グローバル委員などを歴任。著書に『二十世紀劇場―歴史としての芸術と世界』(朝日新聞社)、訳書にタルコフスキー『映像のポエジア』(キネマ旬報社)、タデウシュ・カントール『芸術家よ、くたばれ!』(作品社)、『イリヤ・カバコフ自伝』(みすず書房)など。

■カントール略歴
1915年4月6日、ポーランドの南の村ヴィェロポーレで生まれる。クラクフ芸術アカデミー在学中に演劇活動を始める。1944年、ドイツ占領下、クラクフの戦争で破壊された部屋で『ユリシーズの帰還』を上演。戦後、舞台美術家として多くの仕事をするが、1960年代に無数のハプニングを展開、注目を集める。1975年の『死の教室』で世界的な演出家として認知され、世界各国に招聘される。1982年の利賀フェスティヴァルで『死の教室』が上演され、日本の演劇人に衝撃を与える。1990年には2回目の来日を果たし、『私はもう戻らない』、『芸術家よ、くたばれ!』を上演。演劇論、マニフェスト、上演台本原案などの翻訳もいくつかある。参考文献に、カントール著『死の演劇』(パルコ出版)、『芸術家よ、くたばれ!』(作品社)、ヤン・コットのカントール論『カディッシュ』(未知谷)、天井桟敷の機関紙『地下演劇』13号の特集「物質、または死の演劇」など。1990年12月8日、クラクフに死す。